⑥完成 ~バスウッドボディと厚塗り塗装について~
一般的に、バスウッドは安い材で、音に個性がないと言われていますが、果たして本当にそうなのでしょうか。
エレキギターはピックアップを使って音を出すので、大事なのはピックアップ。木はそれほど関係ないという話もあれば、木の鳴りを阻害しないように極薄塗装がいいなんて話もよく耳にします。
せっかく自分でギターを作ってるのですから、実際に色々なパターンで作ってみて検証しながら、世間で言われている通説は本当なのか、実験していこうと思っています。
今回はバスウッドなので、通説どおりだと個性のない音という事になります。
バスウッドは最初に作ったテレキャスでも使用していますが、トップにカエデを貼っているので、100%バスウッドは今回が初めてです。
また、塗装の厚さについても厚いのはよくないとされているので、あえて厚塗りをしてみて、世間的に言われている最悪の組み合わせで作っています。
結論から言うと、世間が言うほど厚塗りバスウッドの音の印象は悪くありませんでした。
倍音はさほど豊かではありませんが。
塗装の影響もあるのか、弦とネックだけが鳴っている感じはあります。
弦が新しいうちは、アルダーのギターより弾いている時のフィードバックは良好です。
ただ、厚い塗装(今回はサンディングシーラーが厚い)は仕上がりに大きな影響が出ました。
今回は塗装を厚くするために、サンディングシーラーをかなり厚めに塗ったので、ちょっとした力で、ネックポケットなどの角がある部分の塗装が簡単に剥がれてしまいます。

更にボディにちょっと圧力がかかるだけで、白く変色してしまいます。

というわけで、サンディングシーラーの厚塗りは仕上がりが著しく悪くなってしまうようです。
次回バスウッドを使う際は、薄塗りで、今回のギターと比較をしたいと思います。